史上最高のFW『マルコ・ファンバステン』
さあ今日のサッカー動画王は、スーパースターの中のスーパースター、オランダの超人、世界史上最高のFWとも呼ばれる『マルコ・ファンバステン』だ。
オランダ代表とACミランで偉大なるプレーを見せたこの選手は、3度のバロンドール（欧州最優秀選手）と２度の世界最優秀選手（ワールドサッカー誌）、１度のFIFA世界最優秀選手、２度のセリエA得点王、１度の欧州選手権優勝を果たしている。
記録だけでなく、記憶にも残る数々の美しいプレーを残し、世界史上最高のFWという評価に揺るぎがない。現在は、オランダ代表監督として、若手中心の可能性に溢れたチーム作りを行っている。
ファンバステンの超絶テクニックは枚挙にいとまがないが、そのオールマイティーさが広く評価されている。高さ、強さ、速さ、早さ、テクニック、イマジネーション、戦術眼、柔らかさ、シュート力、ボディバランス、駆け引き、等々FWに必要とされるありとあらゆる能力を最高レベルで備えていた。どれかひとつだけならばファンバステンレベルの選手は確かにいるのだが、これら全てを兼ね備えている選手は歴史上全てを見渡しても存在しない。夢のスーパープレーヤーだった。
その全能さゆえ、ミドルシュート、フリーキック、ヘディング、オーバーヘッドキック、ダイビングヘッド、GKをかわしてのシュート、こぼれ玉を押し込むシュート、ゴールラインの裏に抜け出す、ゴール隅を丁寧に狙う、DFをフェイントでかわしてのシュート、等々ゴールパターンが信じられない程多かった。一般的に、FWはゴールの型を持っていると強い、と言われるものだが、ファンバステンの場合、本当に全能なので、そんな型を持つ必要すらなかったのではないか。どんな状況にあっても落ち着いて、ゴールに最も近いプレーを選択することができた。その上、状況によっては味方選手へのアシスト能力にも優れ、下がってプレーしても高次元の能力を発揮した。
味方へのパス能力も高いこういったオールマイティー系の選手は、得てして自ら強引に点を取る能力に劣ることが多いものだが、ファンバステンは一番肝心なゴールを自らきちっと決めることができる選手で、その点で並のオールマイティー選手とは一線を画していた。点をとってこそナンボ、というFWに最も求められる能力をきちなとこなした上でのオールマイティー能力だったのである。世界で最も守備の厳しいセリエAで２度の得点王に輝き、最も要求の厳しいACミランのサポーターが『マルコよ、誰も君の様ではない。（君は唯一の存在だ）』と引退時にエールを送った程だ。
オランダのアヤックスで頭角を現し、あの欧州史上最高の選手『ヨハン・クライフ』と共にプレーし、後継者となった。その後、イタリアのACミランで『ルート・グーリット（フリット）』、『フランク・ライカールト』と伝説の『オランダ・トリオ』として最高の評価を受け、スクデットやチャンピオンズカップ、トヨタカップを幾度となく掲げた。同時期にミランの監督をしていたプレッシングサッカーの祖『アリーゴ・サッキ』のACミランは『宇宙からやってきたチームの様だ』と言われたが、その中心として決定的な仕事をしてきたのが、このファンバステンだった。
オランダ代表としては、88年の欧州選手権で初のメジャータイトルを母国にもたらし、同大会のソ連戦で決めた伝説のボレーシュートは、世界史上に残る名ゴールとして今もなお最高級の評価を得ている。
マラドーナ以降、ジダンが現れるまで、間違いなく世界最高の選手として一時代を築いた偉大な選手であり、彼の怪我による早期引退を惜しむ声は後をたたなかった。
今は監督としてサッカー界に新たな夢を運んで来てくれているマルコ・ファンバステン。彼の全盛期のプレーを見ることができる幸福に感謝しよう。その美しさを目に焼き付けて欲しい！
『マルコ・ファンバステン』サッカー動画 超絶テクニック by YouTube
『マルコ・ファンバステン』選手データ by Wikipedia
所属チーム
* アヤックス（オランダ） 1981-1987
* ACミラン（イタリア） 1987-1995
代表経歴
* 1988年 - 欧州選手権優勝
個人タイトル
* バロンドール (1988年、1989年、1992年) - 3度の受賞は最多タイ
* 世界年間最優秀選手(ワールドサッカー誌) (1988年、1992年)
* ゴールデンブーツ（1986年）
* FIFA最優秀選手賞 (1992年)
* リーグ得点王（1984年〜1987年：エールディヴィジ、1990年&1992年：セリエA）
監督歴
* オランダ代表 2004-
| 世界のスーパースターをカラー大判で紹介するワールドサッカーマガジン。 送料無料で手に入ります。25日間お試しOK！ |
 |
