足裏の魔術師『J・J・オコチャ』

J・J・オコチャ

今回のサッカー動画王はナイジェリアの10番、ボールの魔術師『オーガスティン・Jay・Jay・オコチャ』。
世界で最もトリッキーな足技を繰り出す漫画の様な選手だ。

96年のアトランタオリンピックでは、『前園真聖』、『中田英寿』、『川口能活』等を擁する日本と、17歳の『ロナウド』、『ベベット』、『ジュニーニョ』、『リバウド』等が揃った最強ブラジルと同組になるも見事予選リーグを突破し、決勝リーグで再度対戦した際にはブラジルを撃破、決勝でも『クレスポ』、『クラウディオ・ロペス』等のアルゼンチンに勝利し、見事アフリカ勢初の国際タイトルを集中にした。

愛称の『Jay・Jay』を付けて『Jay・Jay・オコチャ』と親しみを込めて呼ばれるこの選手は、才能溢れる選手を多く擁するナイジェリア代表にあっても不動の10番を長い間任されている。

彼の超絶テクニックはなんといっても足裏を利用したフェイントにある。スピード自体があるわけではないが、技の切れとタイミングで突破を可能にしている。足裏とシザースを組み合わせたオリジナルでトリッキーなフェイントにより、相手のリズムを崩し仲間やサポーターの意気を高揚させることが多く、まるでアフリカ特有のダンスを踊っている様である。

中でも得意なのは、『オコチャ・フェイント』と呼ばれる、またぎフェイント。右足の足裏で左斜め前にボールを転がすやいなや、反対の左足でそのボールを右方向に蹴ると見せかけてまたぐ。そして、もう一度そのまたいだ右足のアウトサイドを返す形で左に抜けて行く。
非常にシンプルな技だが、この一連の動作を超高速で流れる様に繰り出すため、対応する相手選手はバランスを乱して、かわされてしまう。

また、この応用技として究極レベルとも言える突破技を見せたこともある。98年のフランスワールドカップデンマーク戦で披露した。
上記のオコチャ・フェイントと同様に右足裏で左斜め前に転がしたボールを左足でまたぐとみせかけて、左足でチップキック気味にボールを浮かし、相手の股を抜いたのである。
またごうと思った左足がボールに当たってしまった様にも見えるが、この時以外にも何度かこの技を披露したことがあるため、『またぎが失敗した様に見せて相手の股を抜く』とう非常に高度な技を狙って実行していることがわかった。

ミスをした様に見せて逆にフェイントに使うという技は究極レベルに高度な技で、突発的に結果としてそうなることはあってもなかなか狙って行うことができるものではない。
わざと相手の足にボールを当てたりする『マラドーナ』や、トラップミスのフリをして相手を誘い出す『ジダン』以外に、こういった超高度な技を使う選手は見当たらない。いかにオコチャのボールコントロールレベルが高いかがよくわかる。


『Jay・Jay・オコチャ』動画集( powered by YouTube

Jay・Jay・オコチャ・フェイントを見よ!


Jay・Jay・オコチャの魔術を見よ!


Jay・Jay・オコチャのダンスを見よ!


『Jay・Jay・オコチャ』データ集(Powered by Wikipedia

* 1990年 地元エヌグのレンジャース・インターナショナルにてデビュー
* 1991年 ボルシア・ノインキルヘンに所属
* 1993年 ナイジェリア代表デビュー
* 1993年 アイントラハト・フランクフルトに所属(アイントラハト・フランクフルトの4年間、通算18ゴールを記録する。)
* 1993年 カールスルーエ戦での勝利で年間最優秀ゴール賞獲得。
* 1996年 アトランタオリンピックに出場。金メダルを獲得。

* 2004年 FIFA 100に選出。


選手経歴

* エヌグ・レンジャーズ(ナイジェリア) 1990-1991
* ボルシア・ノインキルヘン(ドイツ) 1991-1992
* アイントラハト・フランクフルト(ドイツ) 1992-1996
* フェネルバフチェ(トルコ) 1996-1998
* パリ・サンジェルマン(フランス) 1998-2002
* ボルトン・ワンダラーズイングランド) 2002-