ニュータイプ『ティエリー・アンリ』

さあ今日のサッカー動画王は、いよいよ登場世紀のスーパープレーヤー『ティエリー・アンリ』。フランス代表とアーセナルのエースストライカーであり、現在世界最高のFWとして知られる。

元もとはウィングの選手だったが、日本でもおなじみの『アーセン・ヴェンゲル』監督によってアーセナルに移籍してからセンターFWにコンバートされ、才能を開花させた。
世界トップレベルのイングランドプレミアリーグにて、通算４度の得点王という輝かしい成績を誇る。
愛称は『ティ・ティ』。ひとなつっこいその笑顔を思わせる優しいニックネームを持つ。

しかし、アンリの超絶プレーを見ると、顔は優しいが、プレーはとてつもないことが一瞬でわかる。
彼の特徴は第一にそのスピード。イングランドの『マイケル・オーウェン』、ブラジルの『ロナウド』、ウクライナの『シェフチェンコ』といった、世界を代表するスピードストライカーの中でもひときわ輝くスピードの持ち主だ。

第二の特徴はそのテクニック。一言でテクニックというのは簡単だが、世界最高レベルのスピードの中で、身長188cmもある選手がボールをコントロールするというのは、従来の常識では不可能だったはずだ。
しかし、アンリはまるで時間もボールも静止しているかの様な落ち着いたコントロールでボールを意のままに操ることができる。あまりに簡単に扱うので、プレーがシンプルに見え過ぎて、手を抜いている様に見える程だ。
彼のこのテクニックは、フランスが誇るサッカーのエリート養成所、クレール・フォンテーヌ国立研究所（INF）で幼い頃から磨かれた物だと言われている。
フランスは将軍『プラティニ』以降、国力が欧州の中でも劣ってきている事に危機感を感じ、若手の育成のためにこういった養成機関に力を入れ、アンリだけでなく、『ダヴィド・トレゼゲ』等の新時代のスーパープレーヤーを生み出すことに成功したのだ。
アンリはこのクレール・フォンテーヌを成功を収めた後も毎年訪れ、コーチと旧交を温め、未来のスターたる子供達と親睦を深めサッカーを教えている。
こういった心の優しさがボールに伝わっているのではないかと思わせる程、アンリのボールタッチはすばらしい。

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最後にアンリについて特筆すべきは、そのキックコントロールだ。
速くてテクニックがあっても、シュート自体が下手ではゴールはなかなか決まらないものだ。
アンリがゴールを量産できるのはこの第三の特徴たるキック精度が大きく影響している。
得意の左サイドをかけあがり、右足インフロントでゴール右上隅に決めるゴールはもちろん、FKやパスひとつとっても、アンリのキックはとても正確である。このすばらしいコントロールもINFで磨かれたものであると同時に、彼とボールが愛し合っていることに依るのではないかと思われる。

彼は才能に恵まれている。そしてその才能をボールへの愛情にしているからこそ、アンリは新時代の旗手とも言うべきスーパースターになれたのだ。
ドイツ代表として3度のワールドカップに出場した『ピエール・リトバルスキー』は言う。『現代サッカーでは、アンリはマラドーナよりもすばらしい』と。
その卓越した才能を愛としてボールに捧げる男。世界最高のスピードとテクニックとキックを同時に発揮するあり得ない存在。ここに脅威のニュータイプが現れた。

『ティエリー・アンリ』動画集（ powered by YouTube）

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『ティエリー・アンリ』データ集（Powered by Wikipedia）

所属チーム

* ASモナコ（フランス）　1994-1998
* ユヴェントス（イタリア）　1999
* アーセナル（イングランド）　1999-

タイトル

* 1998年 ワールドカップ優勝
* 2000年 欧州選手権優勝
* 2002年 FAプレミアリーグ得点王
* 2004年 FAプレミアリーグ得点王
* 2005年 FAプレミアリーグ得点王
* 2006年 FAプレミアリーグ得点王