モーツァルト『トマーシュ・ロシツキー』
今日のサッカー動画王は、チェコの生んだ天才、あのパベル・ネドベドをも凌ぐと言われる『トマーシュ・ロシツキー』だ。同国が生んだ音楽の天才になぞらえて人は彼をモーツァルトと呼ぶ。
ロシツキーは、典型的な日本人体型(175cm、67kg)で、見た目も一見東洋風だが、そのプレーは天才そのものだ。一般的にチェコの選手は細かいテクニックに優れているが、その中でもロシツキーは別格である。基本的な技術に問題点が全くない。正直、このレベルのボール技術を持っているのは、日本の小野伸二くらいだと思われたが、やはり世界は広い。スピードや運動量を考えると更に上のレベルにいる。足の速い小野伸二をイメージしてもらえばそのすごさが伝わるだろうか。
昨年までは母国チェコやドイツでプレーしていたため、あまり欧州のトップシーンで見る機会は多くなかったが、今シーズンからはイングランドのトップチーム、アーセナルに加入。選手の能力を伸ばすことにかけては人後に落ちない名将アーセン・ヴェンゲル監督の元でさらに素晴らしい選手になるだろう。アンリやフラミニ、リュンベリといった世界トップレベルの仲間とどんなサッカーを描いてくれるのか。バルセロナと並んで世界で最も美しく攻撃的なサッカーをするアーセナルをモーツァルトと呼ばれる男がどう操るのか楽しみだ。
さて、このロシツキーの超絶テクニックは、何から何まですごいのだが、強いて言えばキック技術だろう。ボールをミートする能力が極めて高い。先に触れた小野伸二も世界最高級の技術を持つが、ロシツキーも負けず劣らずだ。共に浮き球をボレーする際も、ドンピシャで合わせることができる。是非下記のサッカー動画でそのレベルの高さに驚いて欲しい。浮き球やこぼれ球をダイレクトで正確に蹴るというのは本当に難しいことなのだ。いとも簡単にそれをやってしまうこの天賦の才には驚くばかりだ。当然ドリブルやパスのレベルもトップレベルで、バスケットかアイスホッケーの様な超速正確無比なカウンターを得意としている。ロシツキーにボールが渡った瞬間にゲームがいきなりトップギアに入る様なイメージだ。欧州最優秀選手を受賞したあのスーパープレーヤー、ネドベドが認めるだけのことはある。
また、ロシツキーを更に高いレベルにしているのは、なんとこれだけの才能に恵まれながら守備能力や守備意識も高いことだ。いわゆるトップ下だけではなく、イングランドでいうセントラルミッドフィルダー、ブラジルで言うボランチのプレーもこなすことができる。守備もできて誰よりも速くて誰よりも上手くて誰よりも強烈なシュートを放つといった感じで、総合的にはマラドーナの域を超えてヨハン・クライフ級だとすら言える。
さあ、今シーズンのアーセナルの目玉はこの選手だ。チェルシー相手やチャンピオンズリーグで必ずやその才能を見せてくれるだろう。モーツァルトのタクトに酔おう。
□『トマーシュ・ロシツキー』サッカー動画 超絶テクニック by YouTube
『トマーシュ・ロシツキー』選手データ by Wikipedia
愛称 モーツァルト、ザウバー
カタカナ トマーシュ・ロシツキー
ラテン文字表記 Tomas ROSICKY
基本情報
国籍 チェコ
誕生日 1980年10月4日
出身地 プラハ
身長 175cm
体重 67kg
選手情報
在籍チーム アーセナル
ポジション MF
背番号 7
利き足 右足
代表歴
キャップ 57
得点/失点 17
選手経歴
* CKDコンプレソリー・プラハ(チェコ) 1996年 - 1998年
* スパルタ・プラハ(チェコ) 1998年 - 2001年
* ボルシア・ドルトムント(ドイツ) 2001年 - 2006年
* アーセナル(イングランド) 2006年-
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