貴公子『カカ』

カカ

 ますます盛り上がるサッカー動画王に登場するのは、ACミランセレソン(ブラジル代表)の司令塔『カカ(カカー)』。
甘いマスクとシャープなプレーで世界中のサッカーファンを虜にしている。

カカはブラジルのトップクラブ『サンパウロ』出身で、日本でも活躍したACミランの先輩『レオナルド』に連れられてACミランにやってきた。二人とも中流階級の出身であり、上品なマスクと華麗なプレーが信条であることから、共通点を見いだしていたのかもしれない。
当時のACミランは豪華絢爛な選手揃えであり、司令塔候補はブラジル代表の10番にしてFIFA世界最優秀選手とワールドカップを獲得している『リバウド』、フィレンツェの天才と呼ばれたポルトガルの『エマニュエル・ルイ・コスタ』、レアル・マドリーアヤックスの2チームでチャンピオンズリーグを獲得したオランダ代表の『クラレンス・セードルフ』、新イタリアの至宝『アンドレア・ピルロ』といった、リーグどころか世界を代表する司令塔候補が勢揃いしていた。
当然、カカは将来を見据えて獲得したものの、よくてベンチだろうという見方が強かった。
しかし、いざフタを開けてみると、大変なことになった。セリエに馴染めず帰って行くブラジル代表も多い中、このカカだけは違った。世界に名だたるスター選手を押しのけ、圧倒的なパフォーマンスを見せたのである。
それなりにプレーするだけでもすごいのに、限られたチャンスで圧倒的なプレーを見せたのだ。誰がみても一番うまい、一番賢い。なんだこいつは!? ということになって瞬く間に騒がれた。実際にリーグが始まり、敵チームに研究されてもその勢いは衰えず、あれよあれよと敵を抜き、ゴールを重ねていった。


カカー(イタリア語ではこの呼び方に近い)の超絶テクニックはそのドリブルだ。『稲妻ドリブル』とも呼ばれる電光石火のダッシュで敵陣を駆け抜ける。とにかく、ファーストタッチであるトラップが絶妙にうまく、一発でマーカーと入れ替わることができるので、一気にスペースを創り、加速を爆発させることができる。
スペースを見つける力、スペースにいつのまにか移動する力、スペースぎりぎりにボールを運ぶ力に優れているため、イタリアセリエAを代表するカウンタードリブラーとして名を馳せている。

同じくカカーの超絶テクニックとして外せないのが、そのシュートの正確さだ。ほとんど右足のシュートが多いのだが、とにかく正確かつ強烈にゴール隅へ叩き込むことができる。カウンターやゴール前への飛び出しを得意としているので、動きながらのシュートになるのだが、その難しいプレーをなんなく成功させる。ここはセリエAではなく、草サッカーではないかと目を疑う程の決定力だ。

ブラジル代表の同僚ロナウジーニョと比較される程の大選手ながら、心は謙虚で、つつましい。そして、プレーは怪盗ルパンの様に颯爽としている。
何も特別なプレーはしていないのだが、明らかに段違いのレベルにいることが明らかで、その潜在能力をセンスの高さには只驚愕するしかない。希代のスーパー司令塔が現れた。彼のプレーに感謝しよう。


『カカ』サッカー動画王 超絶テクニック by YouTube


イタリアを驚愕させたカカのプレーを見よ!


セレソンの司令塔カカのプレーを見よ!


スローで分析、カカの超絶テクニック!

『カカ』データ集 by wikipedia


経歴

プロデビュー:2001年2月1日 ボダフォゴ戦


代表

* 1999年 FIFA U-17世界選手権大会優勝
* 2002年1月31日 ボリビア戦 ブラジルA代表デビュー
* 2002年 FIFAワールドカップ優勝


クラブ

* 2001年 リオ・サンパウロ杯優勝(サンパウロ)
* 2003年-2004年 セリエA・リーグ優勝 リーグMVP


所属チーム

* 2001年 - 2003年 サンパウロFC(ブラジル)
* 2003年 - ACミラン(イタリア)