マラドーナの恋人『クラウディオ・カニーヒア』

クラウディオ・カニーヒア

 今日のサッカー動画王がお送りするのは、アルゼンチン代表のスピードスター『クラウディオ・カニーヒア』。かのマラドーナと抜群のコンビネーションを見せ、マラドーナの恋人とまで呼ばれた選手だ。マラドーナの美しいパスをいくつも決めて来た、マラドーナについていけた数少ないスーパーな選手だ。

カニーヒアカニージャ)は、90年イタリアワールドカップでブラジル代表を破る劇的なゴールを決めたことで一躍有名になった。このゴールは、アシストをしたマラドーナのぶっちぎりドリブル&ジャンピングボレーパスが有名だが、ブラジル選手のマークから外れてそのパスをスピードを生かしたまま受け、追いすがるGKを丁寧にかわして決めたカニーヒアの技術も相当なものがある。

彼の超絶テクニックは、とにかくそのスピード。マラドーナの動きに合わせられるというだけで、そのすごさがわかると思うが、80年代後半から90年代中盤にかけてそのスピードは世界でも群を抜いていた。トレードマークでもあるブロンドの長髪をなびかせて、風の様にピッチを駆け抜けた。
(ちなみに、日本の宮本や松田が好んで使うヘアバンドの元祖はこのカニーヒアであると言われている。長髪にヘアバンドがトレードマークであった。)

同じくイタリアワールドカップでのカメルーン戦でのこと。この大会はアフリカの驚異が初めて世界に登場したことで知られており、カメルーンの大躍進が有名だ。
しかし、下記の動画にある通り、あの超人的な身体能力を誇るカメルーンカニーヒアはぶっちぎっているのだ! 見るも鮮やか一人また一人とどんどん引き離して行く。まるでチーターと人間が競争しているかの様だ。
94年の米国ワールドカップでも超絶身体能力を誇るナイジェリア相手に易々と2得点をあげており、一般的にアルゼンチンが苦手としているアフリカ勢相手にもカニーヒアはレベルの違いを見せられる選手だった。

ただ速いだけなら陸上選手を連れてくればいいのだが、それではボールコントロールがままならず、かえってスピードが落ちたりボールを奪われることになる。ボールを適切な距離にコントロールし、敵とのタイミングやフェイントのかけひきに勝ち、緩急をつけてスペースと時間を利用してこそのスピードだ。カニーヒアはスピードを生かすためのこういった技術に長けていて、かつ肝心なフィニッシュについても落ち着きと裏付けとなる多彩なゴールパターンを持ち合わせていた。あのワールドカップの舞台でブラジルとイタリアからゴールを奪っていることがそれを証明している。


とにかく観て欲しい、そのスピードを。影しか追いつけないと言われたマラドーナについていけるその風の様なプレーを。
世界を驚愕させ、アルゼンチンをアルゼンチンたらしめたこのカニーヒアカニージャ)のプレーを観て欲しい。


クラウディオ・カニーヒア』サッカー動画王 超絶テクニック by YouTube


これがブラジルに勝利したゴールだ!


これがカメルーンをぶっちぎった疾風ドリブルだ!
↑他のアルゼンチンスターのゴール付き

クラウディオ・カニーヒア』データ集 by wikipedia


* 1985-1988 リーベルプレート(ARG)
* 1988-1989 エラス・ヴェローナ(ITA)
* 1989-1992 アタランタBC(ITA)
* 1992-1994 ASローマ(ITA)
* 1994-1995 ベンフィカ(POR)
* 1995-1999 ボカ・ジュニアーズ(ARG)
* 1999-2000 アタランタBC(ITA)
* 2000-2001 ダンディー(SCO)
* 2001-2003 グラスゴー・レンジャーズFC(SCO)
* 2003-2005 カタールクラブ(QAT)


主な代表歴

* 1987年南米選手権アルゼンチン大会(チーム成績:4位)
* W杯
o 1990年 W杯イタリア大会 6試合出場2得点 (チーム成績:準優勝)
o 1994年 W杯アメリカ大会 3試合出場2得点 (チーム成績:ベスト16)
o 2002年 W杯韓国・日本大会 出場なし0得点 (チーム成績:グループリーグ敗退)

W杯9試合出場、4得点。
国際Aマッチ51試合出場、16得点。