新世界最高のDF『ファビオ・カンナバーロ』

ファビオ・カンナバーロ

 今日のサッカー動画王は、昨日に引き続きDF特集。イタリア代表でパオロ・マルディーニの後を継ぎキャプテンとして見事ドイツワールドカップ優勝を果たした、現時点で世界最高のDFとも言える『ファビオ・カンナバーロ』だ。

カンナバーロナポリ育ちでパルマで頭角を現し、パルマ時代はフランスのテュラムとGKのブッフォンと史上最強とも言えるトリオを結成した。奇しくもユヴェントスでこの3人は再びチームメートとなり、ドイツワールドカップの決勝では敵味方に分かれて戦っている。ちなみに、パルマでは日本の中田英寿とも一緒にプレーしている。

さて、このカンナバーロはなんと身長が175cmしかないのだが、190cmを超える様な巨漢FWを相手にしてもヘディングで負けることがない。信じられないかもしれないが、本当にないのだ。セリエAという列強を代表する選手が揃うリーグにおいても、競い合いで負けることがない。タイミングと驚異的なジャンプ力で相手の遥か上を行く。彼だけの超絶テクニックと言えるだろう。

さらに、カンナバーロのもう一つの超絶テクニックは、長速ダッシュを生かしたインターセプトだ。文字通り超速奪取とも言えるだろう。とにかく、目を疑わんばかりのダッシュスピードで、相手がボールを受けようとした瞬間にかっさらっていく。インターセプトというのはFWにボールが渡る前にカットするという究極のディフェンスのひとつで、ディフェンダーとして最も格好が良く最も効果的なプレーとされている。しかし、逆に一番難しいプレーでもあり、もし体を入れ替えられたり間に合わなくてかわされてしまうと、大ピンチになる諸刃の剣でもある。従って、通常はよほどの自信がないとインターセプトは狙わない。だが、カンナバーロはそんな常識を超越した読みの鋭さと出足の鋭さで見事なまでにボールをカットしていく。パスの出し手も受け手も超一流のプレーヤーであるにも関わらず、カンナバーロが負けるシーンはまずない。見ていて感嘆する程すばらしいDFを見せてくれる。

当然、イタリア代表のキャプテンであるから、ラインコントロールも超一流で、ドイツワールドカップでも、味方センターバックが負傷等で3人もコロコロ変わったというのに、まるで何事もないかのように見事な統率を見せ、列強のFWを封印した。下記のサッカー動画で圧倒的なDF能力を確認してほしい。こんな選手がいれば負けないのも当然である。日本が圧倒されたオーストラリアが簡単に跳ね返されていく。あのシェフチェンコやアンリが突破できない。強豪と恐れられたチェコやガーナやアメリカをグループリーグで寄せ付けなかったのも頷けるスーパーな出来だった。

ちなみに、ワールドカップ後に、ユヴェントスからレアル・マドリーに移籍し、もう一花咲かせることを狙っているが、引退する最後には地元のナポリでプレーすることを明言している。(あのジローラモナポリで実家が隣同士らしい!)

厚い胸板を誇示するかの様にピンと背筋をはった姿勢で相手のボールをカットし、正確この上ないフィードを味方につなぐ。こんな頼もしいキャプテンがいるチームはW杯でも優勝するのが当然なのかもしれない。カンナバーロさえいればどんなチームでも負けないのではないかと思う程だ。サッカーは攻撃だけでなく、こんなに美しい守備ができるスポーツなんだということを再確認させられる。イタリアの象徴たるそのディフェンス力とナポリ育ちの太陽の様な笑顔を楽しんで欲しい。

□『ファビオ・カンナバーロ』サッカー動画 超絶テクニック by YouTube


カンナバーロのスーパープレー集


貴重なカンナバーロの写真集


ドイツを倒したこのプレー!


ドイツワールドカップでのスーパーディフエンス!

□『ファビオ・カンナバーロ』選手データ by Wikipedia


カタカナ ファビオ・カンナヴァーロ
ラテン文字表記 Fabio Cannavaro
基本情報
国籍 イタリア
誕生日 1973年9月13日
出身地 ナポリ
身長 175cm
体重 72kg
選手情報
在籍チーム レアル・マドリード
ポジション DF
背番号 5
利き足 右


所属クラブ歴

* ナポリ 1991-1995
* ACパルマ 1995-2002
* インテル 2002-2004
* ユヴェントス 2004-2006
* レアル・マドリード 2006-


代表歴

* 1998年 ワールドカップフランス大会 - ベスト8
* EURO2000(オランダ・ベルギー大会) - 準優勝
* 2002年 ワールドカップ日韓大会 - ベスト16
* EURO2004ポルトガル大会) - グループリーグ敗退
* 2006年 ワールドカップドイツ大会 - 優勝