アイスマン『デニス・ベルカンプ』

　絶好調のサッカー動画王がお送りするのは、オランダ代表とアーセナルに燦然と輝く星『デニス・ベルカンプ』だ。
今シーズンで引退を決めたこの希代のスーパースターを振り返りたい。

オランダのアヤックスで頭角を現したベルカンプはオランダリーグで通算3度の得点王を獲得し、『マルコ・ファン・バステン』『ルート・グーリット（フリット）』『フランク・ライカールト』（以上がＡＣミランのオランダトリオ）『ロナルド・クーマン』（当時バルセロナ）等の黄金世代に次ぐ新世代の英雄として一躍注目を集めた。尚、この得点王には、あのワールドカップを穫ったブラジルの英雄『ロマーリオ』と同得点での受賞も含まれている。

その後、上記ACミランの『オランダトリオ』以上の活躍を期待され、イタリアのインテル・ミラノに移籍。残念ながらチームとフィットせず、イタリアでは目立った記録を残せなかった。
しかし、イタリア在籍中にも代表ではエースとして活躍し、９４年の米ワールドカップでは、上記ロマーリオ率いるブラジル代表と３−２の大激戦を演じ、世界トップレベルにいることを改めて認識させた。

その後、アーセナルのアーセン・ヴェンゲル監督に請われ移籍。インテル時代が嘘の様に、かつての輝きを取り戻した。
同僚であり現在世界最高のFWと呼ばれる『ティエリー・アンリ』の良いお手本となり、美しいゴールを量産。アーセナルのリーグ優勝、ＦＡカップ優勝に幾度となく貢献した。

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ベルカンプは超絶テクニックを語る際に必ず引き合いに出される程美しいゴールを数多く決めており、イングランドプレミアリーグのベストゴールと呼ばれるものも多い。
オランダのアヤックス時代に磨かれた完璧なテクニックを生かし、右でも左でも頭でも、遜色なくゴールを奪うことができる。
中でも特筆すべきは、その浮き球処理の上手さである。一般的に、浮き球やバウンドしたボールというのは一番コントロールが難しいもので、FWもDFも互いにいやがるものだが、ベルカンプはこの処理が世界一上手いと言われていた。
９４年米ワールドカップのブラジル戦で決めたゴールや、９８年仏ワールドカップでアルゼンチンを沈めた伝説のゴール等はその典型で、相手選手がボールコントロールに戸惑う中、ベルカンプは足に吸い付く様なコントロールを発揮し、あっさりとゴールを奪ってみせた。こういった冷静で的確なプレーぶりからアイスマンの異名を得ている。

また、その創造性も高く評価されており、欧州随一の美しい攻撃サッカーを誇るアーセナルの頭脳として、幾多の美しいアシストも決めて来た。ベルカンプがいるといないでは、ジダンのいないフランスと同じくらい影響があると言われた程だ。

左右のキック、ヘッド、テクニック、創造性、更には玉際の強さも兼ね備えた希代のエリートプレーヤー『デニス・ベルカンプ』。彼と、彼を育てた『アヤックス』、復活させた『アーセン・ヴェンゲル』に感謝したい。サッカー界の永遠の宝物だ。

『デニス・ベルカンプ』動画集（ powered by YouTube）

プレミア伝説のベルカンプゴールを見よ！

ベルカンプのゴールアートを見よ！

アルゼンチンを沈めたファンタジーを見よ！

『デニス・ベルカンプ』データ集（Powered by Wikipedia）

プロフィール

* 身長:182cm
* 体重:77kg
* ポジション：MF・FW

所属クラブ

o ビルスクラハト／SNLアムステルダム（1977-86）
o AFCアヤックス（1986-93）
o インテル（1993-95）
o アーセナル（1995-2006）

代表歴

o 代表デビュー:1990年9月26日　イタリア戦
o 代表キャップ:79試合
o 得点記録:37得点（歴代2位）
o 2000年8月10日に代表引退を発表