ワンダーボーイ『マイケル・オーウェン』
さあ今日のサッカー動画王は元祖ワンダーボーイ『マイケル・オーウェン』だ。18歳にしてイングランドプレミアリーグの得点王に輝いた天才児だ。今でこそ若き才能と言えば『ウェイン・ルーニー』が真っ先に挙げられるが、その他大勢いるイングランドの若き才能の中にあって、このオーウェンこそがその先鋒だった。
1998年に18歳にしてプレミア得点王に輝きフランスワールドカップに出場。宿敵アルゼンチンとの試合で、マラドーナの5人抜きドリブルを彷彿とさせる50mぶっちぎりドリブルシュートを決めて、世界にその名を知らしめた。ちなみに、この際にオーウェンに見事な超低空高速ピンポイントパスを送ったのは、同じく若き才能として注目されていたわずか23歳のデイヴィッド・ベッカムだった。ベッカムからのパスを右足アウトサイドで柔らかく止めて、そのままボールを前に押し出すと、食らいつくアルゼンチン選手をものともせず相手の進入コースをうまく遮ってぶっちぎり、目の前に立ちはだかるDFも軽く２ステップでかわすと、GKが飛び出す間もなくボールをゴールに突き刺したのである。どちらかというとマラドーナやカニーヒアのイメージがあるためアルゼンチンの方が決めそうなゴールであり、まさかイングランドの若造が、といった感じで世界中が驚愕した。
その後も連続して再度プレミアリーグの得点王に輝き、2001年には欧州最優秀選手バロンドールも取得している。20歳そこそこでバロンドールに輝いたのはロナウド以来の快挙であると言える。
このオーウェンの超絶テクニックはスピードとスピードの最中でもブレないボールコントロールの正確さにある。単純に足が速く、噂では100mを10秒ないし11秒で走るとも言われているスピードスターであり、かつそのスピードを全く落とすことなくボールを扱うことができるため、DFとしては応対のしようがない程だ。世界指折りの強靭なDFが揃うイングランドで、わずか172cmしかない華奢なオーゥエンが結果を残しているということは、いかに相手選手につかまらずかわす能力に優れているかということを物語っている。これだけのスピードとテクニックを同時に発揮できる選手としては、現代ではアーセナルとフランス代表のティエリ・アンリ、あるいはブラジルのペレくらいなのではないか。
また、オーウェンを更に超一流足らしめているのは、シュート技術の高さにある。イングランドは伝統的にキックが正確でシュートレベルも高い国なのだが、その中でもオーウェンのシュート技術はすばらしい。上記の様に超高速で駆け上がりながら、キックが乱れることがまずない。走りながらボールを正確にミートするのは難しい技術なのだが、オーウェンは、確実にGKに当たらずゴールの枠に入るコースにボールを蹴ることができる。強烈なシュートでないと入らない場合は強烈に、コースさえつけば十分な時はコースを突いて、あるいはGKをかわした方が確率が高いと判断すればGKをあっさりかわして、といった感じで、常に最も確実にゴールを奪う事が出来るプレーを瞬時に選択し、実行する能力に優れている。
場合によってはロングシュートやボレーシュートも放つ等、とにかくゴールするために必要なプレーを見るも鮮やかにあっさりとこなしていける選手なのである。
今回のドイツワールドカップでは、残念ながら怪我により十分な力を発揮できなかったが、イングランドが世界の頂点を狙うには、まだまだオーウェンの力が必要だ。レアル・マドリーでもロナウドやラウールより高い得点率を誇ったことからも、オーウェンの能力と決定力に疑いの余地はない。新旧ワンダーボーイコンビが輝く日を楽しみにしよう。
□『マイケル・オーウェン』サッカー動画 超絶テクニック by YouTube
□『マイケル・オーウェン』選手データ by Wikipedia
本名 マイケル・ジェームス・オーウェン
愛称 ワンダーボーイ
カタカナ
ラテン文字表記 Michael James Owen
基本情報
国籍 イギリス
誕生日 1979年12月14日
出身地 チェスター
身長 172cm
体重 67kg
選手情報
在籍チーム ニューカッスル・ユナイテッド
ポジション FW
背番号 10
代表歴
キャップ 80
得点/失点 36
2006年7月1日現在
所属チーム
* リバプール（イングランド） 1995-2004
* レアル・マドリード（スペイン） 2004-2005
* ニューカッスル・ユナイテッド（イングランド） 2005-
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